レントゲンサインの6つのポイント【最も大切】

みなさん、こんにちは。たまにはがっつり獣医療の記事をご紹介しましょう!

獣医師の先生に書いて頂いてますので、読み応え抜群ですよ。

 

こんにちは、LIVESに所属している画像診断医の栗原です!
(LIVESについては、最後に団体紹介があります!)

今日はレントゲン診断に関して最も重要な考え方の一つの ”レントゲンサイン” という点についてお話しします!

レントゲン診断で最も大切な考え方「レントゲンサイン」

レントゲン診断に関して最も重要な考え方の一つである「レントゲンサイン」は、時間がない大学の授業ではなかなか触れるのが難しい内容です…

ただし、臨床においては一番重要といっても過言でないものになります。マッセイ大学でもローテーションの学生は毎日この概念について質問されます…

その概念は、とても簡単で誰にでも理解できそれほど暗記する必要もありません!笑 まさに超臨床的な考え方でもあります♩

「レントゲンサイン」の6つのポイントとは?

レントゲンサインとは、

  • 大きさ
  • 場所
  • レントゲン透過性
  • 辺縁

に関して記述するという考え方になります。つまり全てのレントゲン所見というのはこの点について異常があるのかないのかを見ていることになります。逆にレントゲンはこの6つの異常しかわからないということになります。

胸部や腹部レントゲンに関してぞれぞれの構造物や臓器に対しレントゲンサインを適応するといった流れです。つまりレントゲン所見さえ挙げることができれば鑑別診断リストを見れば疑われる病気は特定できることになります。

ここからは、「レントゲンサイン」の6つのポイントをそれぞれ解説していきます。

レントゲンサイン-【大きさ】

【大きさ】に関して、心血管系を例に見てみます。心臓は大きさに関して、正常なのか大きいのか小さいのかこの3つのパターンしかありません。肺血管に関しての評価も太い(大きい)、正常、細い(小さい)しかありません。

仮に心拡大があり肺静脈が太い(大きい)という所見が得られた場合には鑑別診断に入っていきます。この場合一番初めに挙げないといけない鑑別診断は僧帽弁閉鎖不全等の鬱血性心不全等になりますね。

このような診断のプロセスの一番初めの所見を挙げるという部位に極めて有効な考え方になります。

レントゲンサイン-【形】

【形】に関しては丸いとか楕円形であるという評価になります。また例えばポリープ状(茎状)の様に表現されることがあります。例えば消化管領域に真四角なガスが見えたとします。消化管ガスに関して小腸のガスは通常丸や楕円形であり角度がつく(三角形や四角形)こと自体が異常です。

この時点で人工物の可能性が極めて高く消化管内異物であると判断できます(スポンジ等はガスを内部に含んでいることがおおくこの様に見えることがある)。

レントゲンサイン-【場所】

【場所】に関しては、正常な臓器の位置がずれているという所見病変がどこに分布しているか等になります。

例えば正常の胃の陰影の位置が横隔膜を超えて存在している様に見えればそれは横隔膜ヘルニアや食道裂孔ヘルニア等を考えないといけない所見になります。

また肺の不透過性亢進のパターン(肺胞パターン)が右中葉のみに分布している場合であれば肺炎(誤嚥性肺炎や気管支肺炎)を肺水腫(特に心原性肺水腫)よりも疑うと判断できるわけです(他の回で肺炎 vs 肺水腫は説明しようかなと思います)。

レントゲンサイン-【レントゲン透過性】

【レントゲン透過性】は、レントゲンで判断できる色合い(階調)は空気、脂肪、軟部組織、骨、金属になります。この考え方も非常に重要なので他の回で説明しようと思います。レントゲンではこの5つの色合いしか判断できなくかならずこの5つに分類されます。

例えば肺にびまん性の結節があった場合にそれが軟部組織であれば肺転移を疑いますし、骨(石灰化)であれば肺骨腫を疑います。

たったこれだけを意識するだけでも診断が大きく変わります。

レントゲンサイン-【数】

【数】に関しては例えば、腎臓が片方しかない(見えない)、指が一本多い等の所見で理解もしやすいですね。

レントゲンサイン-【辺縁】

【辺縁】に関しては、滑らかなのか、歪なのかを判断します。たとえば腫瘤を腹部に認めその辺縁がかなりボコボコであれば悪性腫瘍を疑い辺縁が滑らかであれば嚢胞や膿瘍等を疑います。

「レントゲンサイン」は極めて有用な考え方

このようにレントゲンサインというのは所見をあげるのに、極めて有効は考え方です。きっちりと所見を挙げてその後そこから鑑別に入ります。

少なくても初めのステップになり臨床現場に出るといきなり実践的な知識が必要になるので今のうちから論理的に考えれる様に訓練した方がいいかもしれません。

これはアウトプット型の知識の使い方になりますので、より実践的かつ実用的なものになります。これを覚えていることで簡単に言語化でき、文章化できることによりレントゲン診断への理解が深まると考えてます!


以上で「レントゲンサイン」のお話は終わりです。いかがだったでしょうか?

レントゲンの読影は難しいイメージがありますが、「レントゲンサイン」の6つのポイントを知っていれば、もっと余裕を持って所見が見つけられそうですね!

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一般社団法人LIVES (League of International Veterinary Educational Specialists) は、海外及び国内の獣医師のネットワークを拡大し、国際的な獣医療に関する技術・知識の向上を目指します。そして、このネットワークを充実させることで、技術・知識・教育の格差を解消し、日本獣医療会に貢献することを目的に設立した団体です。

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