獣医師はどんなセミナーに参加するの?その頻度は?

この記事はこんな人向け!
・現役獣医師が日々どのように知識を増やしているのか知りたい方
・獣医師が参加する学術セミナーを知りたい方
・獣医師のコミュニティの作り方を知りたい方

動物病院で働く獣医師には、仕事が忙しくてなかなか時間が取れないというイメージがあるかもしれません。しかし、少しでも多くの動物を救うためには、常に勉強し、最新の獣医療を学び続ける必要があります。

今回、現役の小動物臨床獣医師である筆者が、実際に動物病院で働きながら、どのくらいの頻度でどのようなセミナーに参加しているのかをお伝えします。

獣医師が参加するセミナーの種類と頻度

全国規模のセミナー(年1-2回)

動物臨床医学研究所や、日本獣医〇〇学会どが主催する全国大会です。

数日に渡って開催され、遠方からだと泊まりがけになるため、動物病院を休診日にして参加する獣医師もいます。

内容は専門家による講演会や症例発表会、新製品の紹介など様々です。

同時に複数の会場で開催されることも多いため、同じ動物病院のスタッフ同士で手分けして参加し、後で情報交換することも多いです。

朝早くから夜遅くまで一日中受講するのでクタクタになります。たとえ発表する側でなくてもスーツを着用する、臨床獣医師にとっては珍しい機会です。また、かつての同級生や恩師とも遭遇するチャンスが多いため、同窓会のような雰囲気になります。

地域規模のセミナー(数ヶ月に1回)

所属している学会や獣医師会、近隣の獣医大学が主催のセミナーです。平日夜の2-3時間や、日祝日の半日を使ったものが多いです。第一線の現場で働く獣医師による最新の知見が学べるため、なるべく参加するようにしています。

全国大会とは違い、基本的に1つの会場につき1-2テーマで開催されるため、同じ病院のスタッフが同じセミナーに参加することはよくあります。主催や講師の先生にも寄りますが、聴講する側もスーツかビジネスカジュアルを着て行きます。近隣の動物病院で働く獣医師などと話す機会もあり、同僚以外に新たな知り合いが増える数少ないチャンスです。

企業主催のセミナー(数ヶ月に1回)

動物用の検査会社やペットフード会社、製薬会社などが主催するセミナーです。地域規模のものと同様に、平日の夜や日祝日に開催されるものが多いです。

主催する企業の新製品情報や、それに関わる専門家による講演が主な内容です。他のセミナーの合間に、ランチョンセミナーとして開催される場合もあります。時期的に他のセミナーと重なることも多いため、動物病院のスタッフ同士で協力して参加します。ビジネスカジュアルや比較的ラフな格好で参加している方が多く、気軽に受けやすい雰囲気です。

オンラインセミナー(月4-5本)

獣医師限定の動画サイトによるオンラインセミナーを受講する形です。セミナーの種類によって、有料のものもあれば無料のものもあります。

動物病院の休み時間や、休日に家事や運動などをしながら隙間時間を上手く活用して受けています。動画だと、倍速再生、巻き戻し、繰り返しなどが自由にできるため、大変便利です。

パソコンやスマホがあればどこでも受講できるので、服装を問わないのも楽なところです。ただし、家で1人で視聴することが多いため、なかなか情報を共有しづらいのはデメリットだと思っています。

まとめ

獣医師によって個人差はありますが、筆者の場合は平均すると月1-2回はセミナー参加に出かけ、あとはオンラインで受講している形です。

ただし、オフラインでのセミナーは、11-2月ごろの閑散期に集中することがあり、この時期は仕事はヒマでも勉強に追われて時間が足りないようなことがよくあります。

獣医師として働きながら勉強も続けるのは大変ですが、仕事仲間との協力やオンラインセミナーなどを上手く使ってプライベートと両立をはかり、充実した生活を送りましょう。

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