何から始めればいいの?国立獣医の受験ロードマップを経験者が解説

この記事はこんな人向け!
・獣医学部への入学を志す人

 

獣医師を目指す者にとっての最初の壁となるのが、大学入試。

獣医学部はどこも偏差値が高く、大変な戦いとなります。

もちろん、私立にも国公立にも獣医学部を持つ大学はありますが、

金銭的な面で国立の獣医学部を目指したいと思っている受験生も多いと思います。

そこで今回は、現役農工大獣医学生の筆者が国公立獣医受験のイロハを伝授します!

【受験の前に】意外と少ない!?国立の獣医大学はどこ?

獣医学部受験の前に、まず知っておきたいのが獣医学部のある国公立大学。

皆さんは全部知っていますか?

国公立大学で獣医学部(科)を設置している大学は国立10校(北海道大学・帯広畜産大学・岩手大学・東京大学・東京農工大・岐阜大学・鳥取大学・山口大学・宮崎大学・鹿児島大学)、公立1校(大阪府立大学)の計11校で、それぞれの大学の定員が30~40名と少ないです。

また、この定員は推薦入試や前期・後期試験等全ての入試形態の合計ですから、前期試験での合格を目指すならばさらに定員は少なくなり、非常に狭き門となります。

受験勉強を始める前に!知っておきたい国立獣医の入試形態と傾向

各大学の入試概要と傾向

国公立大学は大学入学共通テスト(旧センター試験)と二次試験を受けなければなりません。入試は合計点で合否が決まりますので、第一志望の大学の配点比率によって共通テストと二次試験、どちらに重きを置いて勉強するべきなのかが変わってくると思います。また、二次試験の試験範囲により二次対策が必要な科目や範囲(例えば国語や数Ⅲ)が変わってきます。詳細な情報に関しては今後別の記事で紹介しますので乞うご期待!

国公立獣医の多くが共通テスト重視であり、強く影響を受けます。(共通テストの結果により出願大学を変更するという判断が必要になる可能性があります)

また、二次試験の方が配点の高い北大や東大も共通テストで高得点をとることが前提となってきますから、共通テスト対策が重要になってくることは間違いないでしょう。

多様な入試形態

前期入試以外にも後期入試や推薦入試など、様々な入試形態があります。後期試験では面接や小論文が課される場合があります。また推薦入試でも共通テストが課される場合が多く、それぞれ対策が必要になってきます。さらに、そもそも後期試験や推薦入試が行われない大学や、受験資格が限定されている場合があるので、気になった大学の募集要項を確認してみてください(こちらも別記事で詳細を紹介する予定ですのでお待ちください!)

【いよいよ本題】国立獣医の受験勉強!どうやって対策すればいいのか?

ここまで獣医学部入試の概要を書いてきましたが、受験生の皆さんが一番気になるのは実際どのような入試対策をすればいいのか、だと思います。

そこで、筆者自身の東京農工大学農学部共同獣医学科受験の経験を元にアドバイスをしたいと思います!

全体を通していえること

大学入試は「なぜそうなるのか」という本質的な理解を試しています。

問題集や模試の復習をするときに、全ての解答に根拠をもって説明できるまで徹底していますか?

選択式の問題なら正解の理由だけでなく、ほかの選択肢がなぜ不正解なのか説明できますか?

「問題を解く」「復習する」とはただ問題を解く(解きなおす)ことではなく、ここまでやることだと思います。

書店に行けば問題集が大量にあり、どれをやればいいのか迷ってしまいますよね。

もちろん、良い問題集・参考書、悪い問題集・参考書はあります。

ですが、一番大事なことはどの問題集をやるかではなく、問題集をどのようにやるかだと思います。

高校3年生夏からの受験ロードマップ

それでは高3の夏から合格までのロードマップを筆者の経験を元に紹介したいと思います。ぜひ参考にしてください。

高3の夏

この時点で苦手な分野がある人はそこを徹底的に潰してください。獣医学部受験は多くが「点取り合戦」になります。得意を伸ばすことも重要ですが、苦手をなくすことが最優先です。

また、1年分でいいので志望大学の過去問を解いてみてください。大体どの程度の学力が必要なのか、このゴールを知らずに受験というマラソンを完走するのはキツいです。

記述式の問題は学校の先生に採点をお願いするのも良いと思います(私はそうしていました)

先生を上手く使いましょう(笑)

秋~冬

模試の回数も増え、帰ってきた結果に一喜一憂する時期になります。個人的に一番受験生の精神が削られる時期だと思います。思うように成績が出ないのは不安ですよね。

この時期はやはり共通テスト対策に時間を割くべきだと思います。二次試験は、出題形式は違えど共通テストの延長線上にあります。ですから、共通テスト対策で得た理解は必ず二次試験でも役に立ちます。

ただし、数Ⅲを使う一部の大学を志望している場合は、こちらの勉強も忘れないでください。数学の「勘」を維持しておくのも重要なことだと思います。

共通テスト後~二次試験

この時期に過去問を解いてください。夏に解いた時よりも広い視野で問題を見ることができると思います。

過去問を解くときには、必ず解答時間は実際の入試に合わせてください。試験時間の倍の時間をかけて問題が解けても何の意味もありません。

過去問を解いていてその大学の出題範囲の特徴に気づいたらそこを徹底的に復習することも重要です。(例えば農工大の数学は毎年必ず数Ⅲの微積の問題が出題されます)

獣医学部は定員が少なく、いい意味でも悪い意味でも毎年の合格最低点に幅があります。多くの大学ではオーソドックスな問題が出題されますので、「取れる問題をしっかり取る」ことを意識してください。

獣医学部を目指す皆さんへ

国公立大学は定員が少なく、他の学部・学科に比べて圧倒的に倍率が高く、熾烈な戦いになります。

あなたの受験勉強が報われ、晴れて獣医学部に入学できることを祈っています。

最後まで頑張ってください!

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