今回は「獣医大学について」というざっくりとしたテーマです。
具体的には、「獣医学部の歴史や変遷」を書いていこうと思います。
目次
まずは歴史を知るために、改めて現在の日本の獣医大学をまとめていこうと思います。
日本の獣医系大学まとめ
*青文字は私立
北海道エリア
・北海道大学(獣医学部共同獣医学課程)
・帯広畜産大学(畜産学部共同獣医学課程)
・酪農学園大学(獣医学群獣医学類)
東北エリア
・北里大学(獣医学部獣医学科)(2年次より)
・岩手大学(農学部共同獣医学科)
関東エリア
・東京大学(農学部獣医学課程)
・東京農工大学(農学部共同獣医学科)
・麻布大学(獣医学部獣医学科)
・日本獣医生命科学大学(獣医学部獣医学科)
・日本大学(生物資源科学部獣医学科)
・北里大学(獣医学部獣医学科)(1年次)
中部エリア
・岐阜大学(応用生物科学部共同獣医学科)
近畿エリア
・大阪府立大学(生命環境科学域獣医学類)
中国・四国エリア
・鳥取大学(農学部共同獣医学科)
・山口大学(共同獣医学部獣医学科)
・岡山理科大学(獣医学部獣医学科)
九州エリア
・鹿児島大学(共同獣医学部獣医学科)
・宮崎大学(農学部獣医学科)
現在、日本の獣医大は、
国公立 「11」+ 私立「 6 」
の『全17大学』です。
海外エリア
ちなみに欧米諸国における主な国の獣医大の数は…
アメリカ 27 校、カナダ 4 校、イギリス 6 校、フランス 4 校、ドイ ツ 6 校、イタリア 10 校、スウェーデン 1校、ノルウェー 1 校、オーストラリア 5 校、韓国 10 校、タイ 3 校、マレーシア 1 校
だそうです、、、。
こうして見るといかに日本の獣医大学が多いかがわかりますね。
小動物臨床医が飽和していると謳われるのも改めてよく分かります。
獣医学部の歴史について
さて、ここから本題です。
次に獣医大学の歴史について書いていこうと思います。
1878年「獣医学教育」の始まり
日本において西洋獣医学の教育が始まったのは1878年に駒場農学校でヤンソン教授が、札幌農学校でカッター教授が獣医学教育を行ったのが最初です。
1885年「獣医師免許規則」が公布
1885 年(明治 18 年)に「獣医師免許規則」が公布されました。
1890年、東京大学に獣医学科が設置され、4年制の獣医学教育が始まりました。
1907年に北海道大学(当時、東北帝国大学農科大学)に獣医学講座が開設されました。
1893 年には陸軍獣医学校が設立されて、軍馬のための獣医師養成が行われました。
その後、各地の農学校に獣医科が設けられ中等教育で獣医学教育が行われたそうです。
これは面白い事実ですね。
第二次大戦後 GHQから「獣医学教育の6年制」へ移行勧告
「第二次大戦後」の抜本的学制改革が行われた際に、GHQから獣医学教育の修業年限は医学と歯学と共に6年制にするように勧告されました。
「医学・歯学は 6 年制」に移行しましたが、当時の日本における家畜頭数や軍人獣医師の廃退による獣医師数の余剰、あるいは教育費用等の事情によること、
また、当時の日本においては、現在のような獣医師の活動分野の拡大が想定できなかったことため4年制に留まったそうです。
1984年「獣医学教育は6年制へ」
そして、1973 年獣医師法の一部改正、1984 年に学校教育法が一部改正になり、
「1984年」の入学者から6年制になったそうです。
獣医学部が6年制になってから「まだ30年ちょっと」しか経ってないんですね。
こう考えると、獣医学部の歴史は深いように見えて、意外と浅いのかもしれませんね。
以上、大雑把ではありますが「獣医大学について」でした。
参照元(http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-17-t933-9.pdf)
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