みなさん、こんにちは!
こうなりたい!というようなロールモデルを見つけたり、共感できる仲間を見つけられるような場所を目指す、動物病院スタッフ名鑑です!
前回に続いて11人目です!まだ前回の名鑑を見ていない方は必ずチェックしてくださいね!
※この記事は2019年12月に執筆されました。
村井 知美さん
目次
職歴を教えてください
ヤマザキ学園付属日本動物看護学院を卒業、都内にあるアットホームなワンドクターワンナースの小さな動物病院に就職しました。
その間には、創刊間もない動物看護師専門誌で企画の発案やエッセイの連載、セミナー講師をさせていただくなど30年前では考えられないくらい、自由に看護師業務以外の活動もさせてもらいとても充実していましたが、7年目に結婚、妊娠し家庭の事情も伴い退職しました。
退職した後は、日進月歩の獣医療に追いつけるわけがない、と動物看護師への復職は全く考えていませんでした。
しかし、子どもが手を離れた時期が動物看護師統一認定の移行期間の時期であった事をきっかけに勉強を再開。
認定動物看護師になった事によりに周りからの強い後押しと協力を得て、45歳で日本橋浜町にあるフーレップ動物病院へパートタイマーとして復職、再就職しました。
3年後、もとより思っていた保護動物にもっと深く関わりたい、と言う思いから保護団体付属動物病院でもあるミグノンペットクリニックへもパートタイマーとして就職。
しかし、心身共に臨床の現場での働き方の限界を感じたので、50歳には臨床の看護師業務からは引退することを決意し、飼い主様向けセミナーの講師などを担当する事になりました。
又、東京大学付属 動物医療センターにて、看護業務ではない技師補佐員(主にオペ器具の洗浄、滅菌、手入れ、その他在庫管理など)として外科でパートタイマーとして働いています。
只今の実働時間は合わせて週4日程度です。
動物看護師を目指したきっかけは?
本当は、シャチのトレーナーになる事を夢見ていました。
しかし、水族館に就職するのは難しく、動物に携われる専門学校であるヤマザキへ進学しそのまま動物病院に就職しました。
働き始めて苦労したことは?
新卒の頃は、治療・看護の甲斐なく、辛そうにしている動物達、亡くなる動物達に対し、自分の無力さがとても辛かったことを思い出します。
復職してからは、18年間のブランクはまるで浦島太郎で、何もかもが大変でした!
薬の種類や処方食といった身近な事から、獣医療に対する考え方など、初めて見聞きする事が大半で、覚えても覚えても覚えきれず、慣れるのにとても時間がかかりました。
そして、家庭とのバランスをみならがら日々勉強を重ねるのにも未だ苦労しています。
動物看護師としてのやりがいは?
「村井さんじゃなきゃ駄目なのよ」
「看護師さん、ありがとう」などの言葉でしょうか?
看護していた動物達が元気になる姿を見られることなども含めることになりますが、オーナー様方や、仲間からの信頼の言葉、感謝の気持ちなどの声がけは何よりの力になります。
動物看護師をしていて、忘れられないエピソードは?
本当に、あれもこれもと思い出すのですが…。
強いて1つにするとすれば、新人時代の6月の出来事です。
働き始めてまだ2ヶ月少ししかたっていなかったあの6月、今考えても後にも先にもそんな経験無かったなと思うほど、患者動物、身近なペット達が次々と亡くなりました。信心のない院長が近くの神社でお札をいただいてきたほどでした。
小さな病院の中で毎日のように動物達に訪れる死を目の当たりにし、本当にひどく辛く、苦しく、悲しい日々でした。
しかし、新人時代の痛烈な経験があったからこそ、患者動物に対する死生観や残されたオーナー様達に対する寄り添う気持ちなどが逸早く育ちその後の動物看護師経験に役立ったはずだと信じています。
今後のキャリアはどうする予定ですか?
今している飼い主様向けセミナーのさらなる充実。
そして、これから動物を飼いたいと考えてる方達への飼育動物の選択、飼育の仕方などのご提案、啓発をできる場を作り、より幸せな人と動物の家庭が生まれ、また1頭でも不幸な動物が増えない為の努力していきたいと考えています。
将来の夢を教えてください
若い時、「おばあちゃんはね、動物看護師さんしてたのよ」と孫に言って「スゴイね」と言ってもらえる社会にするのが夢でした。
今は、『今後動物看護師としてこの道を進む方達に何かを残してあげたい!』
そう思ってはいるのですが、それが何かなのはまだまだ模索中です。
あとは心理学を学んだ長女と保護動物カフェ併設のカウセリングルームの経営です。
あなたにとって動物看護師とは?
ブランクもあり、遠回りもしました。
でもそれが無駄だったとは一切思っていません。
だからこそ、やっぱり大好きな大切な私の一部、天職なんだなとつくづく思います。
以上、村井 知美さんでした!
動物病院スタッフ名鑑は今後も引き続き連載されていきますので、ぜひお楽しみに!
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