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獣医師に向いてる人とは?適性をチェックしよう!

この記事はこんな人向け!
・獣医師に興味がある人
・獣医師の適性について知りたい人
・動物の命を救う仕事に関心がある人

コロナで自宅にいる時間が増えることでペットの需要も増加している中、獣医師という職業も注目度が高まってきているのではないでしょうか。
動物が好きという気持ち以外にも、獣医師にはたくさんの能力が求められます。
「獣医師という職業に興味があるけれど、自分が獣医師に向いてるのか気になる」「獣医師に求められることは何?」といった疑問に対して、実際の獣医師の仕事内容や獣医師の適性についてお話しします。

獣医師の仕事内容

獣医師と聞いてまず初めにどのような仕事姿を思い浮かべますか?「動物のお医者さん」として犬猫などの小動物を診療している姿が一番頭に浮かびやすいと思いますが、実は獣医師は幅広い分野で活躍しているのです。まず初めに獣医師がどういった仕事に携わっているのかについて、お話しします。

犬猫などの小動物臨床

獣医師と聞いて一番よくイメージが浮かぶのは、小動物臨床ではないでしょうか。犬や猫、そしてウサギやハムスター、小鳥などのエキゾチックアニマルと呼ばれるさまざまなペットの診断や治療を行っています。病気になった時に治療するだけではなく、病気の予防や動物の飼い方、しつけの相談や指導などもすることがあります。動物病院で診療することが一般的ですが、中には往診専門で診療している先生もいます。

牛や豚などの産業動物臨床

主にお肉や牛乳を生産する牛や馬、豚、鶏などの診療をする獣医師です。食肉衛生検査所や家畜保健衛生所、畜産試験場などでこれらの産業動物の病気の予防や衛生管理をしていたり、ワクチン接種などの伝染病予防や産業動物の品種改良も仕事の範囲です。さらに、動物用医薬品の安全性確保などのための検定試験やその製造、流通、使用に関する薬事監視なども行っています。

動物園・水族館動物の診療

動物園や水族館に勤務して、展示動物の飼育や繁殖、病気になった動物の診療をしています。募集も少なく人数がかなり限られるので、狭き門ではありますね。

動物用・人用医薬品の開発

新しい医薬品を開発するには、その効能や副作用を確認する必要があります。製薬会社などに勤めて、実験動物を用いて医薬品の開発や安全性、有効性の試験などを行っています。遺伝子工学や生命科学に関する研究も仕事内容となります。

公衆衛生分野

動物検疫所などでお肉や牛乳などの食品の安全性を確保するための監視や指導をしたり、と畜検査や食鳥検査も行っています。このように獣医師がしっかりと監視・検査してくれているからこそ、私たちは安心してお肉を食べることができるのですね。
また、人も動物も感染する人獣共通感染症の予防や家畜伝染病の海外からの侵入を防ぐ検疫業務にも携わっています。狂犬病が日本に入ってこないように厳しく検疫しているのも獣医師なのです。

獣医師に向いてる人の適性

獣医師の仕事が多種多様あることはお分かりいただけましたか?
では、実際に獣医師に向いてる人はどんな人なのか、適性についてお話ししていきます。

動物に対して愛情深い人

一番は何と言っても動物が好きで、動物のために労力をかけられる人です。
日々たくさんの動物と接することが多く、動物の生体や行動、病気などを勉強する必要があるので、当たり前ですが動物が苦手だと勉強自体も苦痛に感じてしまうでしょう。むしろ動物と接することが大好きな人にとっては、どんなに大変なことがあっても頑張ろうと思えるモチベーションとなり得ます。
また、”動物が本当に好きかどうか”は見て分かります。飼い主さんも、家畜農家さんも、水族館や動物園の飼育員さんも、心から動物が好きな獣医師に、家族同然の我が動物を診てもらいたいと思っていることがほとんどでしょう。
色んな意味でも、動物が好きということは必要不可欠です。

しかし、どんなに手を尽くしても治せない病気はあります。自分が診療した動物に強く思い入れを持つことは、必要以上に自分を苦しめてしまい獣医師を続けていけなくなる可能性もあるので、そこはうまく割り切って次に繋げていこうと思えるポジティブ思考を身につける必要があります。
また、医薬品などの研究に携わっている人は実験動物を扱うことも多いので、より多くの動物を看取ることになるかもしれません。

コミュニケーション能力が高く、人と話すのが好きな人

動物は言葉を話すことができません。そのため、飼い主さんからの情報が大きな手がかりとなり、上手くコミュニケーションが取れないと治せる病気も治せなくなってしまう可能性が出てきてしまいます。
あくまで顧客は「人」です。動物のためを思って治療がしたいと思っても、飼い主さんの希望にそぐわない限りはトラブルの原因になってしまいます。飼い主さんとの信頼関係を築くことが、適切な治療をする上でとても大切なのです。
動物だけではなく、人の気持ちも汲み取って診療できる力が求められますね。

体力がある人

勤め先にもよりますが、病院勤務では緊急手術などでお昼休憩が短くなったり、夜遅くなることもあります。
産業動物の獣医師は、出産のために真夜中に往診に行くこともありますし、そもそも扱う動物も大きいので体力を消耗します。ある程度の体力は必要と言えるでしょう。
しかし、産業動物臨床にも活躍している女性獣医師はたくさんいるので、女性だから難しいという訳ではありません。昔は獣医師は男性がなるものと言われていましたが、今では女性の方が人気がある職業ですね。

忍耐力がある人

獣医師には辛い出来事もたくさんあります。どんなに経験を積んだとしても治せない病気もありますし、動物とのお別れや悲しむ家族の姿を目にすることもしばしば。自分が強く思い入れを持っている子に対してはなおさらです。また、どんなに頑張って診療をしていたとしても、些細なことで飼い主さんとトラブルになるケースもあります。

しかし、いつまでもくよくよしている時間はありません。
これを成長の糧にして、さらなるスキルアップを目指していこうと思える強い気持ちが必要です。

知的好奇心旺盛で向上心の高い人

獣医師は、動物の生体や習性、病気、治療法など幅広い知識や高い技術が必要になる仕事です。獣医学科のある大学の入学試験に合格するために勉強し、大学入学後は6年間学びます。そして6年生最後の冬にある獣医師国家資格試験に合格して、初めて獣医師になることができます。
さらに、獣医療は日々進歩しており、獣医師になってからも勉強は欠かせません。休日を使ってセミナーや学会に参加して自分のスキルを磨いていたり、大学病院に研究生として自ら学びに通っている獣医師もいます。

実際に現場に出ると、大学の授業では補いきれない未知の出来事ばかりに遭遇します。常に興味と向上心をもって勉強に励むことが大切です。

洞察力や判断力がある人

動物は言葉が話せないので、検査結果だけではなく動物のちょっとした反応や表情、行動を見たり触ったり聞いたりして、総合的に診断や治療を行っていく必要があります。ちょっとした変化に気づくためには、経験と知識だけではなく洞察力も求められます
また、緊急性が高い症状に対して焦らずに冷静に判断し、的確に処置をする必要があります。

柔軟な対応ができる人

動物相手だと思い通りにならないことがしばしば。治療のために必要な薬がうまく飲めなかったり、飼い主さんが気づかないうちに誤飲してしまって、それが原因で胃腸障害を起こしてしまったり。どうしたら上手く薬が飲めるんだろうと考えて工夫したり、飼い主さんの言葉を全て信じるのではなく、さまざまな可能性を考えて診療したりと、頭を柔らかくして色んな方面から物事を見て総合的に判断する必要があります。

また、治療法は一つではありません。自分が正しいと思う治療を押し付けるのではなく、動物と飼い主さんの幸せは何かを考えながら臨機応変に対応していくことが大切です。

人の役に立ち社会に貢献したい人

獣医師の仕事の魅力は、何と言ってもたくさんの人に貢献できることです
もちろんどんなに頑張っても治せない病気は多くありますが、動物や飼い主さんに寄り添って一緒に幸せのカタチを考えてあげることで、飼い主さんから直接「ありがとう」と感謝されることも多い仕事です。また、医薬品の開発や公衆衛生に関しても、世の中の多くの人の力になっていることでしょう。
人と動物の健康を支える責任のある仕事に、大きくやりがいを感じられます。

まとめ

獣医師は決して楽な仕事とは言えませんが、大変だからこそのやりがいもたくさんあります。色々挙げてみましたが、全てに当てはまる必要はありません。何より一番大事なのは「獣医師になりたい」という気持ちの強さです。気持ちさえ強く持てていれば、力は後から付いてきます。

獣医師の適性が自分にはあるのかを気にするだけではなく、最後はそれでも獣医師になりたいと思えるかどうか、自分の気持ちを大切にしてくださいね
世の中で活躍される獣医師が、今後もさらに増えてくれたら嬉しいです。