こんにちは、獣医麻酔専門医の佐野と申します。
現在はニュージーランドの獣医大学で臨床、教育、そして研究に従事しています。ニュージーランドに来る前は2つのアメリカの大学で働いていました。早いもので10年以上海外で働いていますが、日本の獣医大学を卒業しています。
海外での獣医師生活は一言で言えば雇われの身であっても自由な働き方が出来るという事です。またアメリカ獣医麻酔・疼痛管理専門医の資格を取得したことによって、色んな国で働けるようになりました。
今回は獣医学生さんや若手の獣医さんに私がどのような経緯で海外で働くようになったかをお伝えしようと思います。
目次
獣医麻酔専門医が伝えたい「海外で獣医師として働くこと」
学生時代はアメリカへ行くこと自体が現実的に感じられる環境
元々昔から海外には興味があったのと、身近に渡米する先輩がいたので、アメリカに行く事自体が現実的に感じられる環境にありました。
また、アメリカの大学へ訪問に行き、教育システムの素晴らしさや、働く環境に魅せられ、大きな衝撃を受けたのは今でも覚えています。
でも、同じ環境にいた友人やアメリカの大学へ訪問して同じように感動した人は僕一人だけではなかったはずです。
つまり、海外へ挑戦したのはこれだけが理由という訳ではありませんでした。
日本の臨床獣医師のネガティブな要素
獣医大学に入ったからには誰もが思い描く臨床獣医師はやはり憧れの存在であり、将来的にも臨床の現場で働きたいと常に思っていました。しかし、学年が上がるにつれて、色んな情報が飛び込んできます。
そして、残念な事にそのほとんどの情報がネガティブなのです。
劣悪な職場環境、閉鎖的で封建的な人間関係、乏しい福利厚生、キリがないサービス残業、6年間勉強してきたとは思えないほどの薄給などなど、数えたらキリがありませんでした。
仲の良かった先輩や知り合いの先生と会うと職場の不満を語り、早く脱出した、辞めたいという言葉は今でも覚えています。
泥沼のような職場環境に自らはまって行く
しかし、ここで僕はふと疑問に思いました。この泥沼のような職場環境は誰もが知っている周知の事実なのにも関わらず、なぜみんなその泥沼に自らはまっていくのか。
言い換えると、目の前に落とし穴があるって情報を得ていたのにも関わらず、みんな目の前の落とし穴にはまっていくのです。知らなかったのであればわかりますが、みんな知っているのです。
自分がやりたいことをするにはこの泥沼にはまっていくしかないのか?・・・・いや、そうではない。泥沼があるならそれを回避する方法を考えるべきだと思いました。
そして、前述のように海外を身近に感じていた僕は海外への道を真剣に取り組むようになるのです。
以上で、獣医麻酔専門医が伝えたい「海外で獣医師として働くこと」は終わりです!
佐野先生はこちらでもご自身のコラムを執筆しているので、興味がある方はぜひチェックしてみてくださいね!
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