今回は動物病院で勤務医をしている吉野聡さんに「キャリアの決め方」を聞いてみました!
最初は二次診療や海外勤務を考えていたそうですが、あることがキッカケで日本での一次診療の道へ…
一体何が吉野さんの進路を変えさせたのか、詳しく聞いてみました!
「私が、小動物臨床(一次診療)を選択した理由」
漠然とした進路を決めていた6年生の夏。
私は、自分の得意(好きな?)分野である麻酔をもっと学びたいという気持ち一つで日本人の麻酔専門医がいる大学を訪れた。
結果からお話しすると、もちろん専門医の知識や周術期マネジメント力の高さに圧倒されたのは言うまでもないが、一番心に刺さったのは、「働き方」である。
プライベートの時間を大切にする海の向こうの人たちは、自らの仕事を終えると各々そそくさと帰路につく。大学病院(教育病院)と言えど、毎日7時には完全撤収という勢いであった。
これを実現するにはいくつかの条件(日本では実現角度は低い)が必要であるが、本質は
「医療いえども、病院運営は経営である」ことだと実感した。
そんな思いで、帰国した最後の夏。私は医学の知識だけでなく、病院経営とはなにかを探るべく、図書館や本屋のビジネス書売り場に足を運ぶようになった。
ちょうどその頃、同じ大学の仲の良い後輩?の山崎君と獣医学から一歩外へ出た世界のことをよく話すようになった(もちろん、社会人にとっては当たり前のことかもしれないが)。
(山崎君と福岡のベンチャー企業を訪問した際の一枚)
そうこうしているうちに、国家試験の勉強会が始まっていた。
以前まで2次診療施設の研修医か海外への道を模索していた私だが、その頃の私は、「まずは一次診療の現場を獣医学の視点のみならず、経営側の視点でも学びたい」と考えるようになっていた。
今、私は勤務医として神奈川県内の病院に勤務しているが、視点を変えてものごとをみるのは非常に勉強になる。一例をだすが、薬の在庫管理について挙げてみる。先輩曰く、「薬の場所を覚えるし、慣れてくるとすぐだよ」と。
獣医学の視点だけをみていれば、そうかもしれないが、見方を変えてみて欲しい。世の中には在庫管理のシステムで生きている会社もあるくらい在庫管理には方法がある。詳細は省くが、ミクロからマクロに至るまで、自分が生きている世界を外から捉えると新しいものが見えてくる。
今後、犬・猫の飼育頭数は減少することが予想されているが、首都圏の動物病院は飽和状態である。身内同士で争うことも重要であるが、動物病院の在り方を考えることも大切であると思う。
臨床志望の6年生たちは、これから就職先に頭を悩ませるとおもいますが、理想の働き方ができる病院を見つけられることを願っております。
追記:Google「獣医 MBA」で検索して、私は決めました笑
海外の獣医師の「働き方」に大きな影響を受けて、「動物病院の在り方」を考えるようになったんですね。
また、「自分が生きている世界を外から捉えると新しいものが見えてくる」
これはすごく面白い考えで、獣医の世界では少ない考えなのかなとも思いました。
最後まで読んで下さったあなたも、一度、外から自分の生きている世界を覗いてみてはいかがでしょうか?
最後まで読んでいただきありがとうございました!!
関連記事はこちらから!
コメントを残す