・装蹄師のつらいことや苦労することについて知りたい人
・馬と触れ合うお仕事を探している人
装蹄師の代表的な仕事である削蹄や装蹄は、直接馬の脚にふれておこなう作業です。
新米のうちは、削蹄や装蹄を怖がる馬の対応や専用の道具の管理に苦労するかもしれません。
また装蹄師の作業は、中腰の姿勢が多い点が特徴です。
そのため肉体的なつらさを感じることもあるでしょう。
しかし馬の脚の健康を守る責務や、馬とふれあえる機会が多いなど、装蹄師の仕事には魅力がたくさんあります。
装蹄師の仕事でつらいこと・苦労すること
装蹄師の仕事の性質にみられる、つらさや苦労する点について紹介していきます。
装蹄を怖がる馬への対応
蹄鉄の調整や管理が、装蹄師のおもな仕事です。
蹄鉄とは馬の蹄の下に装着する金具で、蹄を保護するために必要となります。
蹄鉄の調整の代表例が、蹄を削る削蹄や、蹄鉄を蹄に装着させる装蹄です。
いずれの作業も馬の脚の健康を保つためには欠かせませんが、怖がって暴れる馬もなかにはいます。
装蹄師の作業に慣れないなかで装蹄を怖がる馬に対応しなければならないときに、苦労するかもしれません。
ブラッシングやこまめな声掛けといったコミュニケーションを大切にすると、馬は穏やかな性格に育つといわれています。
作業にあたっては、積極的にコミュニケーションを図り、馬に安心感を与えることが大切でしょう。
中腰での作業が多い
装蹄師の仕事は肉体労働が主体といえます。
とりわけ中腰でおこなう作業が多いといえるでしょう。
熱した蹄鉄を蹄に押し当てる「焼き付け」と呼ばれる作業や、蹄鉄を釘で固定する作業は、いずれも中腰でおこないます。
腰に負担のかかる姿勢での作業が多いため、体力的なつらさを実感することがあるかもしれません。
日頃から、腰痛に注意した健康管理が必要でしょう。
装蹄に使用する道具の準備
装蹄師の修行の第一歩となるのが、カマ研ぎと呼ばれる作業です。
カマ研ぎとは、馬の爪を切る際に使用するカマを研ぐ作業をいいます。
カマの切れ味が装蹄の仕上がりの良し悪しにもつながるため、カマ研ぎは入念におこなわなければなりません。
仕上がりの悪い装蹄は、馬にも負担をかけてしまいます。
装蹄師として駆け出しのときは、使い慣れない道具を適切に管理することに苦労するかもしれません。
馬にしてみれば、見ず知らずの人に大切な脚を預けるのは不安でしょう。
安全に装蹄をおこなうためには、馬との信頼関係が重要といえます。
馬の性格に合ったアプローチ方法で安心感を与えることも、装蹄師の仕事といえるでしょう。