ハイドロセラピストのつらいこと、苦労とは?②

この記事はこんな人向け!
・ハイドロセラピストの仕事(ハイドロセラピー)に興味がある人
・ハイドロセラピストのやりがいや楽しさについて知りたい人
・犬に関わる仕事に就きたい人

近年、日本でも需要が高まりつつあるハイドロセラピー。

ハイドロセラピストとは、水中理学療法であるハイドロセラピーのプログラムを組み、体の矯正や水中トレーニングをする仕事です。

犬と心を通わせながら働くことができ、犬の身体や心のケアに貢献できるハイドロセラピストはやりがいが大きく、目指す人も増えてきています。

本記事では、そんなハイドロセラピストのつらいこと、苦労することにはどんなことがあるのか解説していきます。

全5回にわたってお送りいたします。今回は、ハイドロセラピストのつらいこと・苦労①です。

ハイドロセラピストのつらいこと・苦労①

ハイドロセラピーを学ぶ場が少ない

ハイドロセラピストになるためにまず苦労することは、学ぶ場がとても少ないという問題です。

欧米ではハイドロセラピストを養成するための学校があり、カリキュラムが整っています。

またハイドロセラピーを取り入れている動物病院や、専門施設が多くあるため症例数が多く、実践的に学ぶことができます。

しかし日本ではまだまだ一般的に普及しておらず、施設の数も少ないため、まずはハイドロセラピーをどこで学べばいいのかが問題になります。

専門学校で学ぶ場合、ハイドロセラピーを専門に学べる学校はまだありません。

そのため動物看護師コースなどで、マッサージ療法や物理療法など、他の理学療法の授業の一環としてハイドロセラピーを学ぶことになります。

またジェットプールなどの大型設備を設置している学校はほとんどなく、犬のみが入れる小型のトレッドミルなどで実習を行うことが多いようです。

資格を取る場合には、ハイドロセラピストには必須の資格がないため、各ハイドロセラピー団体の育成プログラムを受け、認定資格を取ることになります。

例えば日本のハイドロセラピー団体として有名なのがJCHA(ジャパン ケイナイン ハイドロセラピー協会)で、ここではハイドロセラピーの認定資格として3級と2級があります。

3級は主に自分の犬や、病気の問題がない犬たちをセラピーするコースですが、ハイドロセラピストとして働くのであれば、2級の動物病院や専門施設でハイドロセラピーを行う人のためのコースを受講する必要があります。

2級では犬の運動生理学や犬種による水中運動の方法の違い、セラピープログラムの立て方など、実践的な内容で学び、座学の講習に合わせて実技も行います。

その他各団体により講習内容や所要時間は異なりますが、基本的には座学での講習がメインで、実技を数時間行うという流れが多いです。

全て団体ごとの認定資格にはなりますが、就職するにあたっては資格は取っておいたほうが有利です。

欧米にはハイドロセラピーを学ぶ場は多くあるため、本場でハイドロセラピーを学びたい場合、留学して資格を取得するのも方法のひとつです。

ハイドロセラピー先進国である欧米で取得した資格は、就職時大きな強みになるでしょう。

また国内でハイドロセラピストとして働いている人の下で実践的に教わる方法もあります。

ハイドロセラピーは一頭一頭オーダーメイドでケアの方法をプログラムするため、経験や知識を多く持つ人に教わることは、成長の近道になるはずです。

このように、日本でハイドロセラピーを学びたいと思っても学ぶ場が限られており、充実した施設で実践的に経験を積むことは難しい現状があります。

実際に働くにあたって、少ない症例から最適なプログラムを考えるのは苦労するかもしれません。

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