・獣医師の年収と収入を上げるためにできることについて知りたい人
・動物の命を救う仕事に関心がある人
動物関連の仕事をしたいなら獣医師になることを目標にすることもできます。獣医師は動物の怪我や病気、また健康管理を行うのが主な仕事なのでやりがいを感じることができ、また収入面でも優遇されている職種です。
もし、しっかり生活費を稼ぎたいなら獣医師が理想的ですが「具体的にどれくらいの収入を得られるの?」と疑問を感じることもあるでしょう。今回は獣医師の年収と収入をアップさせる点について紹介しましょう。
獣医師の年収はどれくらいか?
仕事をする際は作業内容についても気になりますが、収入面を特に確認したいです。仕事にやりがいを感じていても収入が少ないなら継続することが難しくなるからです。獣医師はどれくらいの年収をもらうことができるのか、また他の職種と比べてどうなのか紹介しましょう。
平均的な収入よりは高い
獣医師の年収はどれくらいなのか気になる人もいるでしょう。結論から言うと平均的に500〜600万円ほどとなっており、高収入となっています。サラリーマンの平均年収が350〜450万円ほどになっているため、生活費などを考えれば十分もらえている職業と言うことができるでしょう。
500万円以上の収入を得ようと思うなら、専門スキルを習得する、または企業でも高い役職に就かなくてはもらえないことが多いです。獣医師になるまでは勉強が大変であり、経験なども必要になってくるため簡単にはなることができない職業ですが、その分収入においては期待できるほど得ることができると考えられるでしょう。
年齢別の平均年収はどうなっているのか?
獣医師は収入が高い職業ですが、年代別では経験などから変わってくることもあります。まず20代男性では平均的に350〜500万円ほどとなっており、女性の場合は330〜450万円ほどになっています。年齢が若いうちはアルバイトや見習いとして働くことも多いため、年収が低く抑えられてしまうことがあるようです。
またボーナスなどの金額も少ないので、その分獣医師の平均年収よりは少ないことが予想されます。30代の場合は男性で大体560〜730万円、女性で580〜590万円ほどです。30代になれば男性と女性で年収に差が生じるようになってきます。
獣医師としてキャリアを積むことになればスキルも向上してくるため、その分20代よりも収入がアップしてくるようです。女性の場合は30代になれば結婚や出産などもあるため、その分平均年収が伸びていかないことも関係しているかもしれません。
40代になると男性は平均的に700〜900万円、女性は540〜650万円ほどまで上がってくるようです。40代になれば働き盛りになり、経験や知識もある程度形成されてくるため、実力を付けてくることができます。このように年齢によって年収にも変化が見られることを念頭に置いておきましょう。
医師として考えると収入は高いのか?
獣医師は医療関係の仕事の中では、年収が高いのか確認しておきたい人もいるでしょう。医療関係の職種には医師、歯科医、薬剤師があるので、これらの年収と比較して判断してみることができます。まず、医師の場合は平均的に1,200万円ほどの年収となっており、かなり高額です。
国内のランキングでも上位に位置しており、多くの人が目指している仕事でもあります。地域によっては高齢化などの問題もあって需要が高く、病院側でも不足していることがあるため、収入は高く設定されているようです。
歯科医の場合は平均年収が700万円ほどになっています。歯は人間の体の中でも大事な部分であり、虫歯の治療はもちろん、健診を行う人も多いので需要が高いです。
また、今ではホワイトニングやインプラントなども幅広く行われているため、収入も上がってきている要因として考えられます。薬剤師も平均は700万ほどであり歯科医とあまり変わりません。ただ、薬剤師はどこで働くかによって収入に差が生じることもあり、ドラッグストアまたは薬局、製薬会社で勤務するかによって差が生じます。
このように見てみるなら、獣医師の年収はサラリーマンなどの職種よりは高い傾向ですが、医療関係の中では低いという見方にもなるでしょう。
働き方による収入の違いとは?
獣医師はいろいろな働き方があるため、どのように仕事をするのかによって年収も変化します。つまり、収入を重視するなら種類を考えてみることで、より納得して働くこともできるでしょう。どのように働くことができるのか考えてみましょう。
動物病院で勤務医として働く
獣医師の場合は病院で雇用されて働くことも可能です。病院の勤務医の場合は毎月の収入は安定しており、動物の治療や論文を書くなどして仕事することになるでしょう。平均的な年収も500〜600万円ほどになるので、高収入を得ることができます。
ただ、動物病院の病院の場合は急患が多くなると激務になるため、かなり体力も必要になります。そして、収入は年功序列や性別による待遇の違いがあるので、若い年齢の方や女性の場合はなかなか収入が上がらないこともあるようです。
実際に、年収アップを求めて勤務医として数年働いて独立をする人も増加しています。もし、実力があっても収入が上がらないなら、働く意義を見出せないこともあるはずなので、その点は考慮しておく必要があるでしょう。
動物園や水族館などのレジャー施設
レジャー施設の専属獣医師として働くことも可能です。水族館などはたくさんの生き物がおり、容態などが急変した際は早急な対応が求められることもあります。そのため、かかりつけとして獣医師が必要であり、求人でも募集されていることがあります。
仕事としては動物たちの状態を観察すること、状態が悪くなったり病気にかかったりした際は適切な治療をして状態を回復させるようにすることなどです。獣医師の人数は動物病院よりも少なく、またいろいろな生き物に接する機会もあるためやりがいを感じることができるでしょう。
ただ、報酬は医療費ではなく施設の入園料が関係してくるため、勤務先によって収入に差が生じることもあります。入園料が少ないところだと年収自体も少なく400万円以下となってしまうこともあるからです。
獣医師でありながら、基本的にその施設の社員という扱いになるため、飼育員と年収の差があまり変わらないという事情もあります。平均的に400〜450万円ほどの年収になるため、高収入を目指す人ならあまり魅力を感じないかもしれません。
公務員として働く
獣医師は公務員として働くことも可能です。仕事内容としては動物の感染症や食中毒などを防ぐために研究や実験を行うことが目的であり、動物を保護するための予防を行います。動物の病気の中には狂犬病や鳥インフルエンザ、豚によるコレラなど、生き物から人間に感染してしまうこともあります。
そのため、予防対策がしっかり行えているのか動物園や養豚場などの衛生指導も行い、万が一感染病にかかっている動物がいるなら適切な処置をして拡大を防ぐようにします。動物の治療ではなく予防がメインの作業になるため、獣医師の仕事としては物足りなさを感じることもあるかもしれません。
ただ、公務員として働くので平均年収は600万円と高水準であり、昇給や福利厚生などの面でも充分な待遇を受けることが可能です。収入重視なら公務医として働くことも検討できます。
JRAの獣医として勤務する
JRAとは競馬の団体であり、獣医師は馬の状態を管理して健康を維持させることが主な仕事です。作業としては、馬が少し状態が悪くなっているなら適切な処置をして回復させること、また病気を予防させることなどです。
専属医として働くことになるため、基本的に診察するのは馬のみとなりますが、年収は1,000万円を超えることもあるため、高収入を期待できる職種です。馬を診察する機会は動物園に勤務しない限り接する機会がないため、特に馬が好きな方は勤務を考えてみることができます。
年収も600万円以上をもらうことができるため、収入面も大きな問題はありません。ただ、JRAの勤務医は募集人数が少ないため働くのは難易度が高いです。JRAの獣医になるためにはある程度の経験や実績が必要になってくるでしょう。
獣医師として年収を上げるためには?
仕事をする際は「年収を上げたい」と思うでしょう。獣医師の場合は知識とスキルが大事になってくるため、まずは収入よりも経験や実績を増やすようにするのがおすすめです。現場で生き物の診察を行う機会が多いなら、より動物に関して知識を増やすことができ、対処も冷静に行うことができるでしょう。
経験を積みたいなら動物病院で働くのがおすすめです。獣医師もたくさんいるので意見交換を行うこともでき、診察数も多いのでより実践を踏むこともできます。このポイントを押さえて勤務先を選択するのがいいでしょう。
収入を確認して勤務先を選択しよう
獣医師として働く際は年収も大事になってくるため、どんな場所で働くのかしっかり確認することが大事です。また、働き出してからも経験や知識を吸収していくことで実績を上げることができ、年収を増やすこともできます。ぜひ、この点を確認して収入アップを目指してください。