前回に引き続き、オーストラリアと日本の獣医師免許を持ち、獣医英語翻訳フリーランスや小動物臨床医として活躍されている獣医師の靖えもんさんにインタビューしてみました!
靖えもんさんのことはツイッターなどでご存じの方も多いのではないでしょうか?
フリーランスとして、通訳と翻訳のお仕事をしたり、インドで動物病院の立ち上げに関わったりと、日本でも海外でも幅広く活躍している靖えもんさんに、今の獣医師や獣医学生が聞きたい質問をぶつけてみました!
後半では靖えもんさん自身の経験談や、自分の人生を足元から変えるための具体的方法などについて更に踏み込んだ内容をお聞きしました。
知らない方のために、もう一度靖えもんさんのプロフィールを教えてください!
兵庫県神戸市出身で、大阪外語専門学校で米大学獣医大学編入コースに一年在籍し、 西オーストラリア州マードック大学附属高校 ファンデーションコースに一年間在学しました。その後、西オーストラリア州マードック大学に5年間在籍し、オーストラリアの獣医師免許を取得しました。
帰国後、日本の国家試験を受験、合格して、それからは 大阪、四国、東京などの動物病院でフルタイム勤務をして臨床経験を積みました。その後多数の病院でフリーのパートタイム勤務 途中から通訳・翻訳の仕事を開始しました。そして今はインドで病院を作ると言う会社に誘われて参加し、2020年2月にインドに赴任しました。が、今はコロナにより一時帰国して日本でリモートワーク中です(笑)
大学で力を入れていたことは何ですか?
あと、大学時代にやっててよかった、なんならもっとやってもよかった思うことは、とにかく面白いことや新しいこと、自分が普通はやらないことにたくさん手を出して、たくさん失敗するとことですね。ハデな失敗でも若いからこそ許されるし自分も立ち直れるのですが、年齢が行ってからは自分の失敗の影響が及ぶ範囲が広くなるなどして「失敗できない」と感じることで、なかなか冒険ができなくなります。
あ、もう一つ。読書はやっといた方がいいね。月に10~20冊は読むことを勧めます。さっきの「自分が普通はやらないことに手を出す」ってのと繋がるんですが、獣医学と関係ない分野(特に税金や経済)に知識や経験、人間関係をできるだけたくさん持ってる方がいいと思います。そう言う意味で、読書なら1冊1000~2000円で、古今東西、過去から現在まであらゆる人の思考や経験を覗くことができるんです。これは非常に効果的な自己投資だと思いますよ。
最大の挫折は何ですか?
逆に最大の成功体験は何ですか?
自分が嬉しかったこととか、現在幸せな人生を歩めてると思えるポイントとしては、 まずは日本で受験勉強をするのではなく海外に行く道を選択し、実際に大学に行き、卒業し、その後日本の国試にも受かってオーストラリアと日本のダブルライセンスを持てたことですね。
それと付随して、嫌いだった英語をそれなりに使えるレベルになり、それを生かした仕事ができていること、自分の強みと弱みを多少把握した上で、自分が好きでやりたいと思うことを仕事にできていること、とかでしょうか。
靖えもんさんのように個人で生きていく事は最近のトレンドで、目指す学生も多いと思います。彼らがまず最初にするべきことは何ですか?
自分の属性は?手持ちの武器は?スキルの発動条件、得意とする必殺技、レベルアップの条件、相性の悪い攻撃、などなど…。学生時代のあらゆる困難や課題は、こういった自分の情報を確認するためのテストだと思ってチャレンジしてみると良いのではないでしょうか。いろいろと条件を変え、様々なステージに挑戦し、たくさんのクエストをこなしたり敵を倒したりしながら、自分自身に関するデータを収集・分析することで、自然と勝率を上げるための自分の勝ち筋が見え始めると思います。
具体的に言うと、日々の当たり前(テストとかバイトとか友達関係とか)の中でいろいろなやり方を試して、少しでも効率よく成功する、そして自分が楽しいと感じる方法を模索します。と同時に、過去に自分がやったことないこと、周りの誰もやってないような新しいこと、面白いことに挑戦してみるんです。数ヶ月間海外に留学するとか、Apple storeやGoogleに面接に行ってみるとかね(←実際、自分がやりました。面白かったよ(笑))
個人で生きていくことにむいている人はどんな人だと思いますか?
一つ目はいわゆる“天才”です。ゲームで言うところのSSR(スーパースペシャルレア)キャラです。他人に有無を言わせない才能や能力や努力によって、圧倒的な実力を持っていれば、組織や団体に属さなくても成り立ちます。経験に基づく個人的な偏見ですが、このタイプは生まれつきの要素が大きく、また、もともと何かに属すのに適してない人も多いので、自然と我が道を行くことになる印象かも。
もう一つは、自分がそのタイプだと思ってるのですが、圧倒的天才ではないけど、かと言って枠にハマれない、縛られると本来の実力を出すことができないタイプです。単独行動特化型のスキル持ちキャラといいますか。このタイプは、良かれ悪かれ“日本社会的な”団体や組織でやっていくのはかなりしんどいと思います。周りも大変だと思いますし(笑)。
なお、ここで自分が“日本社会的な”と表現するタイプの職場は、多様性を認めないor認められない、あるいはその個性を「矯正する」 ことを多様性の受け入れと勘違いしているようなところです。必ずしも悪いわけではないし、そういう職場の方が能力を発揮できる人もいますので、そこは誤解しないでください。
獣医学生や受験生に今、伝えたい事は何ですか?
私の経験をお話しすることで「こういう選択肢もある」と、皆さんが今まで考えもしなかったかもしれない新しい選択肢を増やすことはできますが、その選択肢があなたにとっても適したものであるのか、そしてその選択を成功させるための方法が何なのかは誰にも分かりません。自分で自分が本当にやりたいことや目的に気付き、それを実現させるためのあらゆる手段を講じ、自分で調べ、検討し、自分の責任のもと決定を下し、そしてその決定がどう転んだとしても自分でその結果を背負う必要があります。
日本の初等~高等教育は「与えられる正解を選択する(その正解に従っている限り自分で責任を負わなくていい)」教育に重きが置かれており、自分でクリエイティブな解決策を探索/発案する訓練が積める場面は多くありません。つまり、与えられるものを受動的にこなしているだけでは、このスタイルを身に着けるのはかなり時間がかかるし難しいと思います。しかし、これが身につくと見える世界が変わると思いますよ!ぜひやってみてください。
現在していること、したい事を教えてください!
獣医療で現地の社会に貢献するのはもちろんなんですけど、自分としては何かしら日本に還元したくて、将来的にインドと日本の獣医療をつないで気軽に行き来したり、オンラインカンファやったり、それ以外にもいろいろコラボできたらなと思ってます。
まとめ
という事で、靖えもんさんのインタビュー後編は、いかがだったでしょうか?
筆者が個人的に、靖えもんさんの姿から盗めそうだと思ったことをまとめると下のようになりました。
自分の目標や臨んだ生活を手に入れるには次の2ステップが必要不可欠であること。
まず一つ目は、自分自身を因数分解して把握すること、そのために日々の当たり前をより効率的に、楽しくする努力を欠かさないこと。
そして2つ目に、把握した自分の概要と、本来の自信の望みのすり合わせをすること。
自分が望む道を切り開く靖えもんさんの姿に感化された方は是非、こんな感じで言語化してみてはいかがでしょうか?
また、靖えもんさんのツイッターは有益情報満載なのでチェックしてみて下さい!
靖えもんさんのツイッターはこちら!
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後編ろくな内容じゃないやん。求めてたものとぜんぜん違う。獣医師の仕事の話しろよ。