・老犬介護士の仕事内容を知りたい人
・動物に関わる仕事を知りたい人
老犬介護士は、高齢になった犬やこれから高齢に向かう犬、その飼い主さんのサポートをする職業です。
医療の発展や室内飼育の増加など、さまざまな要因によって犬の寿命が延びている現在、その需要は高まりつつあります。
そこで今回は、今後さらに活躍の場を広げる老犬介護士の仕事内容についてお話します。
老犬介護士の仕事内容とは?
老犬介護士は老犬のお世話だけではなく、老犬が出来なくなったことを出来るようにするためのお手伝いや、飼い主さんへのサポートも大切な仕事です。
どのような仕事内容か、順番に解説していきます。
老犬のお世話
老犬介護士は、老犬ホームやペットホテル、訪問介護など、さまざまな場面で活躍しています。
働く場所によって少し仕事内容が異なる場合もありますが、老犬の介護をするという点は、どこで働いていても共通しているでしょう。
具体的にどのような仕事内容なのかご紹介します。
食事の介助
犬は人間と同様に、高齢になると飲み込む力が衰える、食事の量にムラができるなどといった変化がおとずれます。
食事の介助と聞くと、食事を口に運んであげることをイメージする方もいると思いますが、実際には犬が自力で食べられるのか、現在の食事内容で体重に変化はないかなど、その犬の状態を観察して出来ないことだけをサポートします。
老犬は食べ物が気管に入ってしまうと、それが原因で肺炎に繋がって最悪の場合、命を落としてしまう危険性もあります。
食事をするときの姿勢に注意して、安全に介助することが大切ですね。
排泄の補助
老犬になると、だんだんと筋力や内臓機能が衰えていくので、排泄に関するトラブルが起こりやすくなります。
我慢できる時間が短くなることで回数が増える、自力での排泄が難しくても決められた場所でしか排泄できない、トイレの位置が分からないなど、犬によってその様子はさまざまです。
オムツを付けることもありますが、トイレに連れていく時間を決めて自力での排泄をうながしたり、寝たきりの場合には、膀胱や肛門を刺激してあげることで排泄させたりと、それぞれの犬に合った方法で対応します。
また、排泄した際に体が汚れてしまうこともあるので、綺麗に拭いてあげるなど清潔を保つのも仕事の1つです。
運動や体位交換の補助
犬によって程度は異なりますが、高齢になると筋力が低下して、体を自由に動かすことが難しくなってきます。
なるべくそのような状況を回避して、健康寿命を延ばすためにも適度な運動は欠かせません。
問題なく歩ける犬には筋力を維持するための散歩、足腰の衰えを感じる犬には筋力をつけるためのトレーニング、足などが不自由な犬にはリハビリなど、それぞれに合った対応が必要です。
また、寝たきりの場合には、床ずれにならないよう定期的な体位交換やマッサージを行います。
現状の維持や運動能力の向上を目指すためにも、犬の状態を見極める能力が大切になるでしょう。
飼い主のサポート
今まで若々しく元気に過ごしていた愛犬が高齢になり、衰えていく様子を身近で感じることで、不安や悩みをかかえる飼い主さんは多くいます。
犬によっては、若いころなら考えられないような問題行動を起こしてしまうこともあるので、愛犬の変化に戸惑うのも当然でしょう。
そんな飼い主さんのサポートも、老犬介護士の重要な仕事です。
不安な点や悩みを聞くことで、メンタル面のサポートをしつつ、より快適な生活をおくるための提案をします。
食事内容の見直し、運動方法のレクチャー、問題行動への対応策など、それぞれに合ったアドバイスをして、飼い主さんとともに愛犬の健康と快適な生活環境を目指します。
いかがだったでしょうか。
老犬介護士は、犬の状態を見極めて適した対応をするための知識、経験が必要な仕事です。
慣れるまで苦戦することも多いですが、それ以上に飼い主さんとその愛犬の幸せを応援できるというやりがいがあります。
また、自分も犬を飼っているという方には、今後必ず役立つ資格なので、興味がある方は目指してみてはいかがでしょうか。