・水族館飼育員に高卒でなりたい人
・水族館関連の仕事を知りたい人
動物が好きな方は関連のある業務に携わりたい人もいるでしょう。動物関連の仕事はいろいろあるため、自分の好きなものを選択することができます。いろいろある中で水族館の飼育員になりたい人もいるはずですが「学歴なども関係あるの?」と疑問を感じる人もいるでしょう。
水族館の飼育員を目指しているなら、高卒でもなることができるのか知っておきたいところです。学歴に関係なく、高卒の方でも水族館の飼育員になることができるのか紹介しましょう。
水族館の飼育員は専門知識が求められる
水族館の飼育員になるためには専門知識を身に付けることが求められます。そのため、高校を卒業して直ぐに採用試験を受けたとしても、知識が乏しいなら飼育員として採用される可能性は低いです。
高卒の場合は動物についての専門知識を学習していないことが多いため、水族館側も採用に踏み切ることを難しく感じるからです。もし、水族館の飼育員になりたいなら、専門知識と経験があることを証明する必要があるので、以下の方法を取ることがおすすめです。
大学に進学して動物系や海洋学系を選ぶ
動物の専門知識を得たい場合は、大学に進学して動物の生態について学習することができます。大学では動物関連の海洋生命科学、生命環境学、生物学、海洋学、水産学、生物生産学、生物地球学、生命工学などを学習できます。
大学に進学して生態などを学習すれば、水族館の飼育員採用試験を受けるときに大きなアピールとなるので、雇用される可能性が高くなるでしょう。この点を考慮して大学進学を考えることができますが、以下のようなメリットとデメリットもあるので、考慮しておきましょう。
メリット:資格の取得を目指せる
大学に進学するなら水族館の飼育員に必要な資格を取得することが可能です。水族館の飼育員では「学芸員」「スキューバダイビング」などの資格を持っていると採用試験の際に有利になることがあります。
水中での作業もあるため、関連のある資格を取得したいなら、大学に在学しているときに狙ってみることができるでしょう。また、大学の場合は他にも資格取得の機会があるため、水族館の飼育員になることを目標とするなら、試験を受けて必要な技術を会得しておくのも良いです。資格を持っていることで、水族館の飼育員として大きなアピールとなり、目的を実現しやすいでしょう。
デメリット:自分で考えて行動しなくてはいけない
大学進学することによって、水族館の仕事に必要なスキルを習得できる機会がありますが、何をやるかは基本的に自由です。資格の取得も強制ではなく本人の選択に任されるため、自分で考えて行動しなくては必要なスキルが身に付かないこともあります。
授業を受ける際も単位のみ取得しているなら問題なく、サークルやインターンへの参加も自由です。そのため、水族館の飼育員になるための目標を具体的に計画しておかなければ、在学していても必要な知識と経験を得られません。
また、大学の進学の際は高校のときに生物の勉強に力を入れる必要があり、理系の点数が良くなければいけません。そして、水族館の獣医を目指すのであれば獣医学部への進学となるため、飼育員とは別の学部を選ぶ必要もあります。この点に注意して大学への進学を考えましょう。
資格を取得して選択を広げたい人におすすめ
大学に進学して飼育員を目指すなら資格取得をしたい方におすすめです。大学だといろいろな資格の取得機会があり、勉強に集中できる期間でもあります。飼育員としての道以外の選択肢も考えることができるため考えてみましょう。
専門学校に進学する
水族館の飼育員になるためには、専門学校に進学することも可能です。動物の生態について学習できる専門学校に進学すれば、水族館の飼育員に必要な知識だけでなく、どのような対応が必要なのか実務経験を積むことも可能です。専門学校の場合も以下のようなメリットとデメリットがあるので、しっかり確認しておくようにしましょう。
メリット:短期間で学習することができる
専門学校の場合はカリキュラムが2年制のため、短期間で必要な知識を得られます。大学だと4年間通わなくてはいけないこともあり、他の活動への参加もあるため、勉強に集中できない可能性もあります。その点、専門学校だとしっかりカリキュラムを組まれており、大学の授業よりも実践的な知識や経験が得られるため、より効率的な学習を期待できるでしょう。
また、専門学校に通うとなれば学費を支払う必要がありますが、80〜160万円ほどであり、大学進学よりも安く抑えることが可能です。費用負担を考えても大学よりは少ないため、高卒から専門学校に通うことはハードルが低いです。
メリット:水族館への就職もしやすい
専門学校に通うなら水族館への就職も行いやすい点があります。専門学校の場合は水族館とのコネクションを持っているところもあり、その場合は学校を卒業してから飼育員への道をスムーズに行える可能性があります。さらに、専門学校には水族館関連の求人数も多いため、自分が好きな職場を選択でき、飼育員になれる確率も断然高いです。
もし、水族館の飼育員として働くことを重視するなら、大学進学よりも専門学校の方が効率的で働ける可能性が高いのでおすすめです。ただ、コネクションに関しては全ての専門学校が持っているわけではないので、その点は慎重に見極める必要があります。
デメリット:一定の資格を取得できないことがある
専門学校に通うなら、飼育員としての必要な知識と経験を積むことができますが、ある資格は取得できない可能性があります。それは「学芸員」です。これは国家資格ですが、専門学校の方が大学よりも取得の難易度が高いと言われており、確実に取得できるわけではないからです。
「学芸員」が無くても水族館の飼育員になることは可能ですが、この資格の有無によって採用側は大きく評価が分かれることもあるため、場合によっては不利になることも考えられます。資格の取得を目指すなら大学に進学した方が取得しやすい点があるため、この点を踏まえてどちらを選択すべきのか考える必要があるでしょう。
水族館で働く可能性を高めたい人におすすめ
専門学校に通うのは水族館で働く可能性を高めたい人です。コネクションや求人の数は多いため、水族館の飼育員として働ける可能性は高いです。求人数が多いなら働く条件などを絞れるため、自分に合った職場を選択できるでしょう。
アルバイトとして働く
飼育員になりたいなら、動物園などのアルバイトを考えることもできます。動物園は通常、自治体が運営していることが多いため、公務員でなくては飼育員になることができません。
ただ、最近の公立動物園の場合は運営を民間企業に委託しているところもあるため、アルバイトとして飼育員の仕事を行うことも可能です。アルバイトとして実務経験と知識を得る点でも以下の点を考慮しておきましょう。
メリット:働きながら知識と経験を積むことができる
もし、アルバイトとして採用されたなら、動物に関わる仕事を行うことができ、経験はもちろん、必要な知識を身に付けることが可能です。実際に水族館で働くことができれば、どのような作業をしているのか見ることができ、飼育員としての仕事内容も理解することができます。
必要な資格なども確認することができるので、働いて収入を得ながら資格勉強をすることも可能です。また、民営動物園の場合は働きが評価されたなら、そのまま正社員に昇進という場合もあります。動物の専門知識を得るという点で働きながら学習したい場合は、この方法を考えることができるでしょう。
デメリット:収入が少なく、確実に飼育員になれるわけではない
アルバイトの場合は収入も得られて、水族館で働くこともできますが、自分の理想とはならないこともあります。アルバイトの場合は力仕事など体力的にハードな部分がありながら、収入が少ないことも考えられます。
また、水族館の飼育員の補助的な役割や裏方業務などに回されることもあるため、飼育員としての働きに不満が生じることもあるでしょう。アルバイトから正社員に昇進することも確実ではないので、ずっと非正規雇用としての立場の可能性もあります。アルバイトで働く場合は水族館の飼育員になれる保証はないことを明記しておきましょう。
働きながら飼育員を目指したい人におすすめ
アルバイトだと働きながら動物のことについて学習できます。飼育員の人とコミュニケーションを取ることもできるので、実践的なアドバイスを得ながら知識を深められます。働くやりがいも感じることができます。
高卒から水族館飼育員になることは難しい
高卒から飼育員になる方法はいろいろありますが、高卒から飼育員になるのは難しいと言えます。飼育員になるためには専門知識が必要なので、その点を考慮して進路を考える必要があります。
ただ、学歴で左右されるわけではなく、専門知識があれば飼育員として採用される可能性は十分にあります。そのため、本気で水族館の飼育員になることを目指すのであれば、まずは大学や専門学校に行って勉強すること、または正社員ではなくアルバイトとして飼育員になり、実務経験を積むことなどが行えます。まずは知識と技能を証明できるように進路を考えましょう。