・水族館飼育員になるために学ぶことについて知りたい人
・水族館関連の仕事を知りたい人
水族館飼育員は水族館で飼育している生物の世話や健康管理、調教などを行っています。
専門的な知識や技術の他に体力も必要とされる大変な仕事ですが、まるで水中を散歩しているかのように幻想的な水槽展示や、愛らしい姿を見せてくれるイルカやペンギンといった海獣類に囲まれて働ける魅力的な面も多くある仕事です。
そんな水族館飼育員になるためには、何を学ぶといいのかみていきましょう。
全4回にわたってお送りいたします。今回は大学で学ぶこと②です。
水族館飼育員になるために大学で学ぶことは?②
海洋学
海洋学は、海洋生物資源の持続的生産、地球規模での環境保全に関して研究しています。
生物学・生命科学・環境化学・地球科学といった理系分野の他に、社会学や経済学といった文系分野からもアプローチする幅広い学問です。
浅瀬から深海まで広い領域に生息するプランクトンや魚類、海獣類までを対象としており、行動・知能・生態・現象についての知識を実践的に学ぶことができます。
また自然環境の保護や管理方法などを研究し、海洋生物と人との豊かな共生を目指しています。
大学の学科によっては大型海洋動物の知性や食性、自然環境保護など水族館飼育員として活かせるテーマを多く取り扱う学科もあります。
一方、生物に関することだけでなく、海洋と大気との関係、海底地形および構造、海流といった海洋の諸現象・変動をさまざまな自然科学的側面から研究しています。
学校により特色は異なりますが、海洋に関する専門家を育成するため、座学やキャンパス内の実習や実験だけでなく海洋実習などのフィールドワークが充実している学校が多いので、受験前によくカリキュラムを確認することが大切です。
農学
農学と聞くと農業をイメージするかもしれませんが、実際には農学とは分子レベルでの生命科学から食糧問題に至るまで、生物全てを対象とした幅広い学びを得られる学問です。
もちろん農業に関するカリキュラムは多いですが、専攻する学科や研究するテーマにより、魚介類の収穫や養殖など水産の技術やシステムも学ぶことができます。
生命・自然環境・食糧と扱う領域は広く、水族館飼育員として働くにあたり、学んだ知識を大いに活かせる学部です。
生物がどのように生きているのかを明らかにする基礎研究と、生物を社会に役立てる方法を考える応用研究の両面から学ぶことができます。
座学だけでなく、実験や各地域に出向いてのフィールドワーク、調査活動も重視されており、生物についての知識や技術を実践的に学べる環境です。
その他
上記の学部以外にも、畜産学部や獣医学部といった動物を中心に学ぶ学部から水族館飼育員へ就職するケースもあります。
生物に関する専門的な知識は、将来への道が広がると共に、水族館の生物においても充分に活かすことができます。
大学には、興味のある分野を専門的に深掘りして研究することができる魅力があります。
またフィールドワークなどの校外活動によっても実践的な学びを得られ、海洋や水生生物の専門知識を活かし、深い知識を持った水族館飼育員として活躍することができるでしょう。