・女性獣医師としての働き方を知りたい人
・仕事と育児の両立を考えている人
今まで女性獣医師として現場で働いていた人が育児をしながら働くのはハードルがぐっとあがります。
ここではなぜ育児との両立が困難なのか、そしてそれを打破するためのポイントについてお話ししたいと思います。
育児との両立を困難にすること
育児との両立を難しくする要因・原因について3つほど紹介します。全員が必ずしも当てはまるわけではありませんが、多くのケースで当てはまり、両立を難しくする要因になるものです。
1.病院内での理解が低いこと
動物病院は肉体労働ということもあり若い方が働いている現場が多いです。そのため育児の経験がない方も多く、子供の急な発熱による予定外のお休みだったり途中で早退することに否定的な意見があったりなど理解が得られないケースもあります。
2.預けられる保育所がない
共働き世帯の増加や女性の就業率の増加により保育園に入ることが難しくなっている現状があります。都市部を中心に新規保育園は増えていますが、保育園の入園条件が厳しかったり入園希望の園児の数が多く空席がない保育園もまだ多くあります。
3.家族の協力を得る難しさ
共働きをしていても「子育て=母親」という認識は今の日本にまだ根強く残っています。そのため同じように働いていても母親は仕事に+家事という労働が重なり仕事を頑張る体力が次第に減ってきてしまうということも現実にあります。
育児と両立するための4つのポイント
上記のような育児との両立を困難にする要因はいくつかありますが、そこで諦めるのではなくその困難を踏まえてどのように乗り越えていくのかこちらで4つほど紹介します。
1.両立が可能な勤務時間で働く。
育児をしていなかった時と同様の勤務時間で働くのは動物病院ではほぼ不可能なことが多いです。パートタイムにするか、時短制度を利用し可能な勤務時間で働くことが良いです。
もし今働いている病院が、お母さんをサポートする体制になっていなかったり、制度はあっても使いづらかったりする場合、思い切って育児休暇や時短勤務制度を取りやすい職場へ転職してみるのも方法です。
例として、時短での勤務スタイルの1日のスケジュールが以下の通りです。
- 7:00 起床 朝ごはん
- 8:00 出社
- 8:30~16:00 勤務
- 16:30 帰宅 保育園お迎え
- 17:00 夕飯の準備
- 18:00 夕飯
- 19:00 お風呂
- 21:00 就寝
2.現場のスタッフに先に事情を伝える。
動物病院の場合、休日でも対応が必要になる場合もあります。しかし子育てをし始めるとそれが困難になります。
そのため先にスタッフには休日の対応が難しいこと、出勤日も予定外のお休みが出てきてしまうことがあることを伝えておきましょう。最初に伝えておく場合と全く知らせずに急に休む場合では現場のスタッフの気持ちも変わってきます。
3.家事は無理をしない。
育児と仕事に疲れたと感じたら、使えるサービスがたくさんあります。今は家事の代行サービスや冷凍食品なども充実しています。毎日手作りと気負わず便利なサービスはしっかり使っていきましょう。
育児が始まったら利用とするのも一つですが、産前から使い始めて慣れておくことも大切です。子供を産むとそういったことを調べることにすら負担を感じるため、産前から慣れ親しんでおくのも賢明です。
4.周りに頼る。
仕事と育児は一人で乗り切るには負担が大きいです。配偶者や実家はもちろんのこと周りの協力があって乗り切ることが可能になります。
職場でもそうですが感謝を伝えながら頼って拒否されることはあまりありません。
自分一人で抱え込まずに周りにたくさん頼って両立をかなえましょう。
女性獣医師と育児の両立するための選択を
いろんな働き方があると思いますが、お母さんの味方になる制度は非常に重要です。
自分の現状と理想を照らし合わせながら、仕事も育児も我慢しないために、自分に合った働き方を選んでみてはいかがでしょうか。