・盲導犬訓練士の仕事内容を知りたい人
・社会貢献をしたいと考えている人
盲導犬訓練士とは、視覚に障害を持つ人が使用する犬を訓練する専門家です。
利用者さんが視覚に頼らずに安心して安全に街中を歩くことができるように、訓練士には高度な技術が求められています。
盲導犬訓練士の仕事内容とは?
盲導犬訓練士の仕事内容について順番にお伝えしていきます。
盲導犬の育成
盲導犬訓練士は盲導犬の訓練を行う以外にも食事から日常の世話まで飼育全般に関わっていくことになります。
そして視覚に障害を持っている人と共に歩むことになる盲導犬の育成では、犬を躾けるということだけではなく、しっかりとコミュニケーションを取りながら信頼関係を築いていかなければなりません。
訓練では、盲導犬自体が人と関わることに楽しみを覚えられるように「Good」と褒め言葉を何度も使いながら英語での指示を覚えていってもらいます。
訓練は車通りが激しい場所や段差がある所、自転車や看板などの障害物、更には交差点などで危険を察知することなど様々な場面を想定して行われます。
その後、実際に利用者さんと歩くことを想定し、訓練士がアイマスクをしながら盲導犬と一緒に街中を歩く試験が行われ、クリアすることができた犬だけが晴れて盲導犬としての道を歩むことになります。
盲導犬ユーザーへのフォローアップ
盲導犬訓練士は最終的に、視覚に障害のある方と盲導犬との歩行指導を行うことのできる盲導犬歩行指導員を目指していくことになります。
歩行という技術的な指導をするだけではなく利用者さんが盲導犬と一緒に新しい生活を始めるという人生の節目に立ち会いその後もずっと見守っていく責任があります。
リタイア犬、キャリアチェンジ犬の引き渡し
盲導犬訓練士の仕事には、盲導犬の育成に直接関わる業務以外にも盲導犬を引退したリタイア犬や盲導犬としてではなく別の進路へと変更されたキャリアチェンジ犬を新しく飼い主になってくれるボランティアの方への引き渡しも含まれています。
盲導犬は約8年間活躍した後、10歳前後で引退を迎えることになります。
引退後の盲導犬は一般の家庭の犬のようにゆったりとした余生を過ごすことが出来、キャリアチェンジ犬は、手足が不自由な方のサポートを行う介助犬としてなどそれぞれに合った方法で活動していくことになります。
そのような流れの中で、引退した盲導犬と関わりあってきた訓練士も安心して次の犬と新しい訓練への道を歩むことができるのです。
いかがでしたか?
一般的に、盲導犬訓練士は盲導犬の訓練をするだけとばかり思われてしまいがちですが、実際その裏側はとても責任重大で訓練以外にも行わなければならない業務内容が数多くあります。
犬が好きという気持ちだけでは、なかなか難しい業種なのかもしれませんが視覚が不自由な方と盲導犬をマッチングして新しい人生の節目に関わることができるのはとてもやりがいの溢れている仕事です。