・動物飼育員に似た職業を知りたい人
・動物園などで働きたい人
動物に携わる職種として、動物飼育員と似通った仕事がいくつかあります。仕事内容は似ていても、細かく見ていくとその違いがわかるものです。
今回はいくつかの職種を紹介しつつ、動物飼育員とはどのように異なるのか?解説していきましょう。
獣医師
獣医師として働くといっても幅広いカテゴリーがあります。動物病院を開業している場合、保健所や動物愛護センターで働く場合、そして動物園で働く場合です。
動物園勤務の場合、見た感じでは飼育員と変わらなく見えてしまうわけです。
動物たちの健康を専門的な見地から判断
担当飼育員と打ち合わせをしつつ、動物たちの日々の健康管理を主な業務としています。毎日検温し、食餌の様子や糞の状態などをチェックします。
また元気のない動物には薬や栄養補助食品を与えることもあり、それぞれの動物に応じた診療法を身に付けています。
とはいえ異なる動物ごとに健康管理の仕方も違いますし、平熱や脈拍の状態も動物によって違うわけです。獣医師は知識を日々アップデートしていくという大変さがあるのです。
動物たちのケア、そして日々のお世話をすることも?
動物たちのケアも大切な仕事の一つです。ゾウのフットケアをしたり、猛獣の爪切りをしたり。ストレスを与えることなくケアをしていくためには、豊富な知識と経験が必要となります。
また動物園の規模によっては、獣医師が獣舎の清掃をしたり、餌やりをすることもあるそうです。
動物トレーナー
動物トレーナーといえば水族館のイルカショーに代表されるように、動物に芸を教える訓練士のことです。動物飼育員とどのような違いがあるのでしょうか。
観客が喜ぶステージをつくること
全国の動物園・水族館・サファリパークなどで動物を調教し、ショーを見せるのが動物トレーナーの仕事です。
華やかである反面、根気も必要としており、バイタリティのある人が向いていると言えるでしょう。また動物飼育員以上に動物との信頼関係が求められるため、勤務時間も不規則になりがちです。かなりハードな仕事だと言えますね。
動物飼育員と兼務している人も多い
運営母体や動物園の規模にもよりますが、実は動物飼育員としての側面も持っています。獣舎の清掃、動物への給餌、健康管理などを引き受け、さらに調教もこなすわけですから、激務だと言えるかもしれません。
しかしその反面、非常にやりがいのある仕事なのは間違いないでしょう。
水族館飼育員
同じ動物を飼育するという意味では、もっとも近い職種だと言えます。主に水棲動物を飼育しているため、一般的な動物を飼育している動物園とは違う部分もありますね。
動物種の範疇が非常に広い
動物園ですと飼育している種類は哺乳類・爬虫類・鳥類などがメインとなりますが、水族館の場合はその範疇はかなり広いです。ざっと挙げるだけでも魚類・両生類・爬虫類・哺乳類・貝類・無脊椎動物などの種類があり、さらに海水と淡水によって種類も異なってきます。
そういった意味では水族館の方がはるかに多種多様な動物を飼育していますね。また飼育数も比べ物にならないほど多く、水族館飼育員はそのすべてに目を配る必要があります。
動物へのケアの違い
水族館ではそれぞれの動物に対して個別に健康管理するというわけではありません。哺乳類以外は検温することもありませんし、投薬することもほぼありません。
生き物たちが暮らしやすいように水質を整えたり、水槽の清掃をしたり、ケアに関しては簡易的なことが多いです。
しかし哺乳類に関しては慎重なケアが求められます。水棲動物だからといって水中で診察はできませんし、水の中から慣れない外へ移し、体温や脈拍数を測りつつ、慎重にケアしていくわけですね。そこには動物飼育員にはない大変さがあるということです。