・水族館飼育員になるために学ぶことについて知りたい人
・水族館関連の仕事を知りたい人
水族館飼育員は水族館で飼育している生物の世話や健康管理、調教などを行っています。
専門的な知識や技術の他に体力も必要とされる大変な仕事ですが、まるで水中を散歩しているかのように幻想的な水槽展示や、愛らしい姿を見せてくれるイルカやペンギンといった海獣類に囲まれて働ける魅力的な面も多くある仕事です。
そんな水族館飼育員になるためには、何を学ぶといいのかみていきましょう。
全4回にわたってお送りいたします。今回は専門学校で学ぶことです。
専門学校で学ぶこと
専門学校は、水族館飼育員になるための実践的なカリキュラムを組み、即戦力となる人材育成を目指しているのが特徴です。
海洋生物を含む生物全般を幅広く学ぶ学校、海洋教育専門の学校、専門学校内に海洋系コースのある学校などそれぞれ特色があるので、カリキュラムをよく確認し、専門学校でどういったことを中心に学びたいのか、どのような水族館飼育員を目指すのかを整理しておくと良いでしょう。
学校によりカリキュラムは異なりますが、専門学校で学べることの一例としては
・水族館演習…水族館の社会的役割、歴史、飼育方法など実際の業務を学ぶ
・水生生物管理…水生生物を飼育する上で必須の水質管理や浄化システムについて学ぶ
・海洋実習…現地調査やフィールドワークを通じ、実際の海洋生物の生育環境や採集方法などを学ぶ
などが挙げられます。
グループごとに水槽を担当し飼育法や水質管理を経験したり、学校によっては学内に大型水槽を保有しているところもあり、細かなメンテナンスが必要な大型水槽管理を実践的に学ぶことができます。
また水槽内の水草の使い方やライティング法といった魚や水草の美しさを引き出す水槽展示の方法を学ぶアクアリウムデザインの授業もあり、水族館飼育員として魚類を担当する場合には大いに役立つでしょう。
ドルフィントレーナーなど、鯨類・鰭脚類の調教を学ぶコースがある学校もあり、飼育や調教について必要な基礎知識を学んだり、基本的な泳法の取得と基礎体力の強化を目指すスイムトレーニングを取り入れていたりと、より現場を意識したカリキュラムが多いのも特徴です。
各地の水族館と教育提携している学校では、校外学習で実際に水族館飼育員の業務を見て学ぶ機会があったり、水族館飼育員を講師に招きプロの指導を受けながら実習を行うなど実践的に学ぶことができます。
またインターンシップとして実際に水族館で仕事を体験し、現場に即した知識や技術を学べる機会があり、将来的な就職内定のチャンスを得られる場合があります。